どこから書き始めるか ー英語論文の書き方ー

私自身帰国子女ではありませんし、英語がペラペラということももちろんありませんが、英語を書くこと、特に研究論文のwritingにはそこそこ自信があります。若い大学院生・研究者の皆さんには役に立つ記事も書けるだろうということで、英語論文を書く上で私が大事だと思うこと、参考になりそうなことをまとめています。

初めて英語論文を書く場合やまだ書きなれていない場合には、どこから手を付けていいかわからないという人も多いでしょう。本記事では、まずどこから手を付けるかについて説明します。

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最も書きやすいのは方法と結果

よく言われていることではありますが、まず手を付けるとしたら方法(実験)と結果です。その二つが最も書きやすい項目だからです。以下で詳しく説明します。

方法(実験)

研究内容・論文投稿先によってExperimentalだったり、Methodだったり呼び名が異なると思いますが、あなたの研究の方法について記載する場所です。

この方法部分が書きやすい理由は、ほぼマネをするだけでいいからです。他の論文の表現を借りてきて、自分の研究内容に即して変更するだけで完成するはずです。もちろん、付け加えなければならない項目が出てくると思いますが、複数の論文を参照すれば、大体書けるはずです。

論文を書くという段階になれば、自分と同じ方法で研究しているグループの論文をそれなりの数読んでいるはずです。あなたのPCの中のpdfあるいは印刷した論文を見て、どのような表現をしているか確認しましょう。

結果

結果を書くなんて難しいよ、と思う人も多いかもしれませんが、本来であれば論文を書き始める前に結果に何を書くかは決まっているので書きやすいはずです。日々の研究報告、学会発表などで研究内容を整理し、論文を書きましょうと指導教員に言われたり、自分で論文を書こうと決意したわけですから、結果がまとまっているべきです。

とはいえ、研究報告や学会発表を乗りきるだけで精一杯で、発表の結果の考察だってその場しのぎのものだった、という人も多いでしょう。そんな人のために以下に結果を書くための大まかな流れを説明します。

図面を用意する

まずは論文に使う図面を用意します。本来であれば論文を書くとなった段階でまずやるべきことが図面の用意です。

意識すべきことはなんらかの主張を持った図面を用意することです。なんの主張もない図面では論文の文章を書けるはずがありません。

論文を書こうという段階にあるのであれば、これまでの研究報告や学会発表などで作成した図面があるはずです。基本的にはこれらの図面を使えばいいのですが、気を付けて欲しいことがあります。

学生さんにありがちなのですが、図面のアップデートを怠ることです。

研究を続けていれば、新しい実験データが足されたり、研究室内の議論が深まり、本来であれば図面を作りなおさなければならないことがあります。このような際に、以前作成した図面を使いまわしすることを続ける学生が多いです。実際の議論はより先に進んでいるにも関わらず、図面だけが古いまま、このような状態では論文としてまとめることが難しいです。

図面修正、新規作成を厭わない。冴えない図面を使うより作り直した方が結局早い

図面から言えることを整理する

次にそれぞれの図面から言えること・主張できることを整理しましょう。

これができない場合には、あなたの研究能力の有無ではなく、その図面が論文に不要または不適切である場合が多いです。特に、前項で述べた図面のアップデートを怠っている場合にありがちです。

新しいデータを足しているか否かだけではなく、そもそもデータの見せ方(温度依存のデータを見せているが、濃度依存の方が主張点がある、など)を変える必要があるかもしれません。

結果の基本構成

図面とそこからの主張点が整理できたら、いよいよ執筆です。基本的には3つの項目を繰り返すことになります。

  • 図面が何を示しているかを書きます。”Figure 1 shows ,,,,”というやつです。
  • 図面から言える基本的な事実を書きます。単調に増加しているとか、表面が凸凹だとか、そういったことです。
  • 上記の事実から言えること(結論や推論)を書きます。たとえば、¥¥¥反応が起こっていることを示している、など
  • 他にも言えることがあるなら、事実の記述とそこから言えることを繰り返します。

こうして書いていると、ものすごく当たり前のことのように見えますが、意外とこれができていない人が多いです。いきなり「Figure 1は***が単調に増加していることを示している」とか書く人や本来「***が単調増加している→¥¥¥反応が起こっている」という論理になるはずなのに、「図より¥¥¥反応が起こっている」といったように論理が抜けている文章を書く人がいます。

大切なことは図面から客観的に言える事実事実から導き出す結論や推論を区別することです。

事実を書くだけの場合も

これは分野によると思いますが、結論や推論などがほとんど書かれない結果も存在します。

たとえば、ある研究分野では***の値を出すことが求められているが、その論文の本筋とは関係ない場合などがあり得ます。その場合には図面が示していること基本的な事実を淡々と書くこともあり得ます。

こういった形式の結果は、実験・方法の項目と同じで、ほとんど他の論文の表現を真似するだけなので、より簡単に書けると思います。

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アブスト・イントロは最後

また、念のため忠告しておくと、アブストラクトとイントロダクションを書くのは論文執筆のかなり終盤になります。このようなことは指導教員や先輩の学生などが教えてくれると思いますが、あなたの研究環境によっては、このような基本的なことを指導してもらえないかもしれません。

アブストラクトは、論文全体の要約のわけですから、論文全体の流れが決まってこないと書くことができません。また、イントロダクションに関しては、研究の背景なのだから書けるはずと思う人もいるかもしれませんが、論文におけるイントロダクションはあくまでもあなたの論文のイントロダクションです。あなたの論文の内容、結果や結論につながるようなイントロダクションを書く必要があります。このため、イントロダクションに関しても論文全体の流れが決まってから書く必要があります。

まとめ

指導教員に論文を書きなさいと言われて途方に暮れているかもしれないあなたのために、まずどこから手を付けるかについてまとめました。まず、方法と結果について書いてみて、「英語を書くこと」に慣れてみましょう。

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