これは研究分野にも依るようですが、学会発表や論文発表に耐えうるグラフ図面を作成するためには専用のグラフソフトを使うことが一般的です。私はIgorというグラフソフトを愛用しています。ものすごく高度な使い方をしているわけではありませんが、単にグラフを作成するだけでなく、解析の自動化をするマクロの作成など、データの解析に利用しています。そのノウハウについてブログで紹介しようと思います。
今回はIgorにデータを読み込む方法について説明します。
コピー&ペーストでインポート
Igorでは他のソフトからのコピー&ペーストでIgor内にデータを読み込むことができます。既にエクセルなどでデータをまとめている場合にはこの方法が最も簡単でしょう。
下図のようにデフォルトのIgor画面にテーブルがあります。このテーブルにペーストすることでインポートされます。
例えば、エクセル上に下図のようなデータがあったとします。このデータをコピー&ペースト してみましょう。
データ(ウェーブ)名としてwave0, wave1という名前が付いていることが分かります。このようにデータをインポートした際にはwave+番号という形式で自動的に連番になります。既にwave0, wave1というデータが存在している場合にはwave2, wave3というデータが自動的に作成されます。
一方で、データのラベルごとコピー&ペーストすると、ラベル名を自動でWave名にしてくれます。
Load General Textを使う
測定機器などから書き出されるテキストデータなどはDataメニューにあるLoad Waves→Load General Textを用いると読み込むことができます。
データの読み取り機能は優秀で、大概のデータ形式であれば特に何も設定しなくても読み込んでくれるはずです。
試しに先程のエクセルのデータをカンマ区切り形式で保存したものを読み込んでみます。実際のデータの中身は下図のようになります。
Load General Text を使うと、ファイル選択画面になるので、読み込みたいファイルを選択します。
選択すると上図のようなダイアローグがでます。上側に出ているのがファイルの中身です。四角い枠内に記載があるData1、Data2という名前がデータの名前で(この画面で修正可能)、読み込み時にファイルの中身から自動で判別されています。今はData1が選択されており、ウィンドウの上側で1が□で囲まれているのが分かると思いますが、Data1がこの列であることを示しています。Data2を選択すると1.1が枠で囲まれます。この画面でデータの名前とデータの関係を確認して読み込むわけです。
Loadボタンを押すとData1とData2が読み込まれます。Make tableにチェックを入れるとデータ読み込みと同時にデータが記載されたテーブルが作成されて便利です。
また、ファイルの中に読み込みたくないデータがある場合にはそのデータの名前を選択し、skip this blockボタンを押せば読み込まれません。
この Load General Text やその他のデータの読み込み機能はコマンド化されており、マクロでも使うことができます。マクロで自分の使うデータを読み込むことができると作業効率が飛躍的に上がります。また別の記事で扱う予定です。
まとめ
データをIgorに読み込まなければ何も始まらないですよね。今回は当たり前の内容ではありますが、コピー&ペーストでデータを読み込む方法と、Load Wavesを使う方法を紹介しました。より高度な読込方法はマクロの使い方の回で紹介しようかと思います。
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